
ジャズボーカリストが歌う中で特徴的なものにスキャットがあります。
年代によってはイレブンPMのテーマ曲の「シャバダバ、シャバダバァ~」ってのを思い浮かべる人も多いかもしれません。(だいぶ古いけど)
ボーカルなんだけど、意味のある歌詞が無くて曲と関係ないメロディーで歌うアレですね。
It Don’t Mean a Thing(スイングしなけりゃ意味がない)に出てくる「ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ、ドゥワッ」って部分は、歌詞の中にスキャットを取り入れた例ですね。
さて、ジャズボーカリストにとって、スキャットは必ずしも必須では無いんですが、やりたいと思う人は多いと思います。
私もスキャットするの結構好きな部類ですので、その気持ちはとても良く判ります。
しかし、スキャットは「諸刃のヤイバ」でもありまして、ボーカリストがスキャットし始めると、下手だったり格好悪かったりして、やらなきゃいいのにとか、見てる方が恥ずかしくなるという最悪の事態を招くケースも少なくないですね。
普通に歌ってるときは、結構良い感じなのにスキャットしたとたんに、評価はガタ落ちという状況は残念ながら、よくライブしてる人にも見かける光景です。
でも、やりたい人はやりたいんだよね。
なんってったって、出来たら楽しいから。
さて、スキャットって何なんでしょう?
誤解を恐れずに言えば「楽器で行うアドリブを声で模倣したもの」と言えると思います。
楽器のプレイヤーのソロには勿論歌詞は無い訳ですし、テーマのメロディーも意識の中では存在しますが、出てくるフレーズの中にはテーゼ的には出てくることは有っても、基本は表現されず、テーマとは全く異なるメロディーが表現されます。
つまり、これと同じことを声でやるのがスキャットです。
楽器のプレイヤーはアドリブが出来るように成るために、かなりの学習や練習を行う必要がありますし、カッコいいアドリブが出来るように成るためには、本当に沢山の努力が必要で、かつ、頑張ってもカッコいいアドリブが出来る状態には最終的に到達しないケースも多いです。
つまり、これと同じような努力をしないと、スキャットも出来ないんじゃないかとは、ある程度想像は付くんじゃないかともいます。
楽器の場合は、曲の構成の理解や、大量にストックしたフレーズの引出しから瞬時に今の進行に合うフレーズを引っ張り出して流れを構築するような作業を行うわけですね。
そして、当然ですが引っ張り出してきたフレーズを演奏できる楽器的スキルを身に付ける必要があります。
とっても、難しい事です。
と、ここまで見ると、スキャットなんて絶対無理だと思われる事でしょう。
しかし、楽器の演奏の練習に関係する言葉で、こんな言葉があります。
「口で言えるフレーズは頑張れば弾けるが、口で言えないフレーズは演奏できない」
つまり、楽器でやるより歌う方が技術的に簡単だという事ですね。
例えが良く無いかもしれませんが、楽器の演奏で半音上げてとなると、結構大変ですが、ボーカルで半音上げてとかは、普通の人がカラオケでも問題なく対応できるレベルですよね。
つまり、ボーカルには技術的なアドバンテージが有る訳です。
曲の構成が理解出来て、今自分が出している音程が正しいか、バッキングの和音に適用しても違和感が無いか、とかを常に判断しながら「湧いてくる」メロディーを歌えば良い訳です。
ここで重要なのは「湧いてくる」かどうかですね。
楽器の演奏でトレーニングしてアドリブが取れる状態の人にとっては、メロディーの良い悪いは別にして「湧いてくる」状態だと思いますので、声で再現できるかどうかだけですね。
でも、楽器でアドリブが出来ないボーカリストの場合は「湧いてくる」が曲者です。
なかなか、湧いてこないのよねぇ
しかし、湧いてきて歌えるように成ると、あたかも楽器のように自由自在にバンドの方向性を操作したり、流れに抑揚をつけたり出来るようになります。
では、湧くようになるにはどうしたら良いか。
私なりの考えですが、歌うテクニック(音程を正確に取るとか)は出来る前提で考えると、自分が歌おうとしている曲を理解して、頭の中だけで鳴らせるように成る事が第一歩だと思います。
そのためには、曲の理解の為に自分でリードシート作成したり、練習用のバッキングトラックを作成したりできるスキルを身に付けたうえで、あとは反復練習から、部分的な模倣に入っていく必要があると思います。
そして、スキャットの練習は声を出さなくてもイメージの中だけで出来るので、散歩しながらでも出来るんです。
と、ここまで書いておいてあとは宣伝ですが、こんな感じの基礎的なスキルを身に付けるために、効果的と思われるのが、ちゃっぴーラボで行っている「ジャズボーカル スタートアップレッスン」です。
この辺りでつまずいている人にとっては、沼から抜け出すきっかけに成るかもしれませんので、受講を検討してみてください。
また、臭いスキャットなら出来るという人も同様で、こうしたらかっこいいスキャットが出来るようになるよ的なガイドも実施可能です。
でも、まずは自分でリードシート作って練習トラック作ってとかの作業が出来るようになる事が先決ですけどね。
そのための「スタートアップ・レッスン」です。
ご検討ください。
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