
ジャズのドラムに求められる役割って何でしょうについて考える。
ドラムに求められる役割って何なんでしょうと聞かれた時にリズムキープすることという回答が得られるケースが有ります。
これについて書いているのが、よもやま話の「2025-07-27(日) テンポキープについて考える」です。
ここでは、ドラムの役割という観点でもう少し書いてみたいと思います。
「テンポキープについて考える」の中でも書いてますが、ドラマーにテンポキープして貰うという考え自体が間違っていると思います。
テンポキープは、ドラムだけではなくすべての楽器の担当者が意識した結果全員のテンポが合った状態で演奏が進行するのが大前提です。
さて、ではドラムに求められる役割って何でしょう?
ジャンルにも寄りますが、リズムにおけるグルーブ感を出すとか、スイング感を出すとか、ビート感を出すとかも有るでしょう。
言い換えると気持ちいいリズムを提供する役割でしょうか。
こういう点については、どのジャンルの音楽でも同じようにドラムが持つ役割の一つと言えるかと思います。
ジャズドラムに限った話では無いですか、ジャズドラムを演奏するうえで重要な観点が有ります。
それは、演奏に動的にダイナミクスを付けるという役割です。
アコースティックな楽器の中でもドラムは物理的に小さい音から大きい音までのレンジの広い楽器だと思います。
ソロが静かな雰囲気になる部分では、ドラムも静かに。
ソロが熱く激しくなる部分では、ドラムも大きく激しく変化することで、バンド全体のサウンドの熱量を変化させることが可能です。
私は個人的にはステージにおける照明の役割のように感じています。
お芝居とかの照明さんは、単に明るくするだけでなく、物語の進行に従って、静かな薄暗い照明を使ったり、眩しいばかりの明るい照明を使ったり、場合によっては急に暗転させたり、スポットライトを使ったりと、いろんなタイプの光を使用することで、舞台で進行しているストーリーの抑揚を効果的に演出します。
このように、物語の進行に合わせた抑揚を付けるのがドラムの大事な役割なんじゃないでしょうか?
ソリストが、気合を込めたソロで盛り上げてる部分で、ドラムが淡々と演奏して居たり、その逆に静かに間を取って演奏している時に、ドラムがドシャドシャやったら、音楽が台無しに成ってしまいます。
これを、ソリストが持って行きたい方向に合わせて演奏の抑揚をコントロールするのがドラムの一番重要な役割だと思います。
(ドラムだけではなく、他の楽器も基本的には同じですが、ドラムが一番ダイナミクスが出しやすいという意味ですね)
さて、舞台の照明さんは、光をコントロールするときに何を頼りにコントロールするのでしょう?
通常は台本が有って、ストーリー展開が共通認識として共有されている状態なので、演者がどう動くのか分かっています。つまり台本に合わせて照明をコントロールする訳です。
何をするかは事前に分かっているから効果的に照明を変化させることが出来る訳ですね。
しかし、ジャズの演奏の場合はどうでしょう?
どのように盛り上げたり静かなシーンを作るかは、ソロを担当しているミュージシャンやその他のメンバーの感性によって変化しますので、演奏がどう変化するかは、その瞬間になってみない事には分かりません。
結果的に、ジャズの場合は演奏しながら、この後どういう展開に変化していくかを常に予測して演奏する必要がある訳ですね。
周りの音をよく聞きましょうと言うのは、これの為です。
勿論、予測なので外れる事も有るとは思いますが、この予測による対応の精度が上がれば上がるほど、ソリストを始めとした共演者の意をくんだ良い演奏が出来る事に成ります。
ソロを取っている側からすると、自分のソロの邪魔になるドラムか、効果的に良い所に来るドラムかで、気持ちのノリも随分変わります。
勿論、予想なので100%当たる訳では無く、時には大外れすることも有るとは思いますが、その辺りを含んでジャズでの即興演奏の醍醐味と言える部分だと思います。
ドラムを演奏するときにリズムを提供するだけではなく、音楽的に抑揚を提供するという観点で演奏することで、ドラムの演奏がより音楽的であり創造的な作業に変化していくと思います。
皆さんも、音楽的なドラマーを目指して一緒に練習していきましょう!
最後に。
ドラムの役目として、曲芸的な要素を求められる部分も少なからずあります。
凄いな、どうやってるんだろう?想像がつかないや的な感動を与える部分ですね。
特にドラムのソロとかでは、そういう要素もある程度提供してあげる事で、お客さんから「イエィ!」が来るかもしれません。
とはいえ、スティック投げたり、クルクル回したりは、私的には本当の曲芸過ぎてあまり好みでは無いですけど・・・
好きな方は、やられたら良いとは思います。
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