2026-06-20(土) ブラシは小さい音で叩くためだけの道具では無いについて考える。


ブラシは小さい音で叩くためだけの道具では無いについて考える。

ジャズドラマー固有のアイテムとして、ブラシが有ります。
いわゆるワイヤーブラシですが、最近はプラスチック製のものも有りますね。

一般的に、バラードなどの静かな曲の時に使うことが多いですが、ブラシはスティックのように固く無いですから、叩いても大きい音は出ません。

しかし、この変なアイテムが過去から消えずに残っていると言うのは、ブラシが出す音に魅力が有るからですね。

よく使われるケースとしては、バラードでゆっくりの静かな曲を演奏する場合や、曲の中でソリストがベーシストに変わった時に、ベースの音をスティックでかき消してしまわないようにブラシで演奏するような場合が有ります。

その他、普通のテンポの曲でもブラシを使うことによってスティックの時とは全く異なるフィールを作り出すことが出来ます。

とはいえ、基本的には静かな場面で静かに演奏する時に使われるケースが多いです。

さて、ドラムで音量のコントロールを行うのは実際問題として技術的に難しいものです。
大きい音よりも小さい音の方が、正確にコントロールするのは難しいんですね。

その結果、特に初心者のドラマーは大きな音が必要ない所で大きな音を出してしまって。うるさがられるという状態に成るケースが多いです。

タイミングが正確で音色が奇麗だったら少々大きい音でもうるさくは無いんですが、微妙にタイミングがギクシャクしてて、音色も汚いとなると、うるさいという評価に直結しますね。

うるさいと他のメンバに嫌われるけど、小さくコントロールする技術は無い。

と言う場合に、チョイスするお助けアイテムとしてブラシが選択されるというのも切ないものです。

さて、ブラシが作る効果としてはどんなものが有るでしょうか?

一番大切な奏法は、ドラムのヘッドの表面をブラシで擦って音を出す事です。
スティックと同じように叩くのではなく、擦る速さの変化で音色を作ります。

細かいアクセントを入れる場合にも、ブラシのヘッドをあまり上げずに、擦りながらぺしっと切れ味よくやる事で独特のグルーブを生み出すことが出来るんですね。

また、ブラシの場合はスティックと違って、リバウンドは使いません。

つまり、スティックで出来ているフレーズと同じ手順で演奏するとしても、ブラシで出来るようになるには、別途練習が必要です。

最終的には、出音が奇麗で表現として成立していれば、何をしても良いんですが、音量を下げるためにスティックでやる事と同じ事を演奏する場合もたまに見かけますね。

ブラシでシンバルレガートしてみたりとか、私としては理解できない使い方ではありますが、名盤とされる音源でもブラシでシンバルレガートしているのは有るので、絶対ダメということも無いのです。

最終的には個人の好みの問題ではありますが、本来ブラシを使う場合は、ブラシの特性を生かした奏法で演奏して欲しいと思います。

プラスチックのブラシが比較的硬くて何となく少しはリバウンドもするし、演奏しやすいので、静かに演奏する場合にスティックの代わりに使うけど、奏法はスティックと一緒と言う状態では、本来のブラシの魅力は残念ながら出せないと思います。

ドラムのレッスンでは、ブラシについてもガイドを行いますが、どちらかと言うとスティックのコントロールが有る程度出来てからに成ると思います。

勿論、ブラシを教えて欲しいという要望が有れば、それを優先してレッスンしますので、遠慮なくリクエストしてくださいね。

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